【トンネル】概念に学ぶ、世界一シンプルな【自分】の変え方

今の自分を変えたい、と願う人へ。

自己啓発本を読んだり、
自己啓発セミナーを受けても、
イマイチ効果が無かった人へ。

今の自分が袋小路にいるような感覚を覚え、
人生に失望してしまった人へ。

このコラムを読めば、

  • 「自分ってどういう存在なんだろう?」という悩みが解消される
  • 自分という存在を良い方向に変えていくことが出来る
  • 人との付き合い方をより深く理解できる
  • お客様や部下の抱えている悩みが分かる
  • 良い人がどんどん寄ってくる

ようになります!

では始めましょう!

【自分】とは【トンネル】である

【トンネル】とは何か?

さて、皆さん、【トンネル】ってご存知ですよね?

山の中とか、高速道路とかにある『穴』の事です。

画像
トンネルの例

材質も様々で、レンガブロックにコンクリート、
土壁のものもありますよね。

皆さんも一度は通ったことがある、
あの【トンネル】の事で合ってます。

さて、ここで皆さんに聞きたいのですが、
【トンネル】とは、何をもって【トンネル】
なのでしょう?

どこまでが【トンネル】なのでしょう?

画像
すみませんLさん

…少し分かりづらい質問ですね笑

例えば、「トンネルを取り出して持ってこい!」
と言われたとします。

皆さんどのように取り出しますか?

ここで、トンネルの壁を切り取って
持っていったとしましょう。

しかし、それは
『トンネルの周りのコンクリート』
であり、トンネルそのものではありません。

では、穴を取り囲むように
円形で切り出したらどうでしょうか。

しかし、これで出てくるのは
『ドーナツ状のコンクリート』
とか、
『コンクリート製のパイプチューブ』
であり、やはりトンネルそのものでは
ありません。

トンネルとは、あくまで壁があって、
その壁に包まれているハーフパイプみたいな
状態の真ん中にある『空間』の事を
言うのであって、それを切り出した瞬間
トンネルではなくなってしまうのです。

別の例を挙げましょう。

例えば『口』。

これを取り出すことは出来るでしょうか?

先ほどのように一部分だけ切り取ろうとすると、
『唇』とか『顎の皮膚』とかが出てきますね。

また、口を丸く切り抜こうとしても、
出てくるのは『唇』とか『顔の皮膚』です。

やはり、『口』そのものを取り出すことは
出来ないんですね。

これは、解剖学の面から見てもわかります。

今から3枚の画像をお見せしましょう。
(ちょっと苦手な人もいるかもしれませんが、ご容赦ください)

画像
くちびるの各部位の名称(酒井形成外科)
画像
口周りの筋肉(酒井形成外科)
画像
くちびるの側面(酒井形成外科)

これらの画像を見ると、口周りの筋肉だったり
部位には名前がついているものの、
『口』自体は名前が付けられていない、
定義されていないことがわかるかと思います。

つまり、解剖学において『口』という部分は
そもそも無いのです。

この例からも、【トンネル】という穴自体を
取り出すことは出来ない、という事が
分かるかと思います。

【トンネル】は、トンネルそのものだけを
切り取ることは出来ません。

【トンネル】とは、穴とは、
『空洞』そのものであって
周りの壁の事ではないのです。

それを切り取ろうとした瞬間、
【トンネル】は【トンネル】では
なくなってしまいます。

このように、世の中には

『名前は付いてるけどそれ単体では存在しえないもの』

があるのです。

【自分】は単体で存在し得るか?

結論から言いましょう。

【自分】も【トンネル】同様に、

『それ単体では存在しえないもの』

なのです。

【自分】というものは【トンネル】と一緒。

コンクリートやレンガの壁が穴を作るように、
『壁』によって取り囲まれた『穴』こそが、
【自分】の正体なのです。

では、【自分】を取り囲んでいる『壁』とは
いったい何を指しているでしょう?

これはすなわち、
環境】
に他なりません。

例えば、

  • 食べ物
  • 住む場所
  • 部屋
  • 家族
  • 友人
  • 職場
  • 業務内容
  • コミュニティ
  • 習い事

などなど。

自分と関わりのあるもの全てが
自分の周りを取り囲み、
『トンネルの壁』となる。

その壁の形によって【自分】という穴が
形作られている。

つまり、

自分のいる【環境】こそが【自分】を作っている

という事なんですね。

この考え方、アジア圏の人は
結構理解しやすい傾向にあります。

なぜかというと
日本を含むアジア圏の人たちの多くは、

『相互協調的自己観』

を持っているからです。

これはつまり、

『多くの他者とのつながりが自分を作る』

という考え方の事です。

  • 母親といると安心する
  • 父親といると緊張する
  • 友人といると楽しくなる
  • 恋人といると幸福になる
  • 同僚といるとモチベが上がる
  • 上司といると委縮してしまう

などなど。

様々な人とのつながりの中で、様々な【自分】が表面化する。

その全てが【自分】である、という考え方。

これが、『相互協調的自己観』です。

「和を以て貴しとなす」という言葉は、
相互協調的自己観を
端的に表していますね。

良く言えば、他者と協力して
いざこざを起こさない。

悪く言えば、人と違う部分を出さない。

このような生き方・考え方をしている方、
多いのではないでしょうか。

これはまさに、

自分のいる【環境】こそが【自分】を作っている

という一例です。

周りの人との関わりでもって、
【自分】は形作られ、
また変化していく。

そして、人のみならず、
その他多くの環境要因も同様に、
自分を形作る『トンネルの壁』となる。

これが、

【自分】とは【トンネル】である

という事なのです。

【自分】を変えていくためには?

このコラム記事を読んでいる皆さんは、

『今の自分を良い方向に変えていきたい!』

と思われている方が多いと思います。

では、どうすれば、【自分】を良い方向に
変えていくことが出来るのでしょうか?

先の【トンネル】概念を踏まえながら、
解説していきましょう。

自己啓発本を読んでも変われない人がいる理由

さて、よくある失敗例として、

「自己啓発本を読み漁ったけど変われなかった!」

という人がいます
(もちろん変われる人もいますが)。

画像
色んな自己啓発本がありますよね

なぜ、このような失敗が
起きてしまうのでしょうか?

実は、自己啓発本の大半が、
欧米的な思考を前提としているからなのです。

先ほど、アジア圏の人は
『相互協調的自己観』が強いと
お話しましたね。

一方の欧米では、

『相互独立的自己観』

という自己観が強いです。

文字を見て何となく意味が分かるかも
しれませんが、要するに

『他者や周囲から独立した【自分】がある』

という考え方です。

これにより、幼少期から人と違う部分を
自分から積極的にアピールするようになります。

個人の才能や動機、特性を重要視します。

そして、この考え方が広く一般的に
正しいものとして、欧米以外の地域にも
広がっているのです。

「和を以て貴しとなす」という考え方も、
相互独立的自己観から否定されがちですよね。

「周りに迎合するな!忖度するな!己の道を行け!自分らしく生きろ!」

みたいな。

現代社会において、
上記の考え方がなんとなく
良いものとされています。

…これって本当に良いものなのでしょうか?

一見良いように聞こえます。

「自分らしく生きる!」

確かに大事ですね。

でも、『相互独立的自己観』を
出発地点にしてしまうと、
最終的に行きつく先は、

『自己責任論』

です。

『相互独立的自己観』は、
あらゆる問題を自分の内面の問題として
帰着させてしまいます。

  • 稼げないのは、自分のマインドの問題だ!
  • 恋人がいないのは、自分にコミュ力が無いからだ!
  • 鬱病になるのは、自分の心が軟弱だからだ!
  • 周りが何を言おうが、強マインドなら問題ないんだ!
  • 全ての問題は自分のせいだ!!!

…どうでしょう?

めちゃくちゃ生きづらそうじゃないですか?

確かに一部事実な部分もあるかと思います。

でも、内面を変えれば
これらの問題が全て解決するのでしょうか?

例を挙げましょう。

「営業会社で毎月ノルマに煽られ続けてやる気が出ない…」

という人がいるとします。

これって、本当に内面の問題ですか?

マインドを上げれば、
ノルマクリアが余裕になるのでしょうか?

この人の問題というより、

  • 会社に属するのが当たり前だ!という通念
  • 『生涯一社』という親の教え
  • 稼いでない奴はクソだ!という社会常識
  • ノルマはクリアして当たり前!という風潮
  • ノルマクリアしないと激詰めしてくる上司
  • そんな上司を激詰めしている上司の上司
  • いつもいつまでも疲弊している同僚達

みたいな、当人とは関係ない部分に
問題があったりしますよね。

これらって、いくら自分のマインドを
上げたところでどうしようもありません。

どう考えても内面の問題じゃなく、
【環境】の問題なのです。

もう一つ言いたい事があります。

弱い人は一生救われないのでしょうか?

相互独立的自己観を突き詰めると、
一度鬱病になってしまったら
もうおしまいです。

鬱病になる人って、
自分一人で頑張って頑張って頑張って、
それでもどうしようもなかったから
鬱病になっている訳じゃないですか。

自分の心を守るために、
人は鬱病を発症するのです。

他にも、いじめを受けて
引きこもってしまう子供がいます。

それって、いじめられた子の心が
弱いわけじゃないですよね。

いじめられた子は、
心が壊れてしまうのを防ぐために
引きこもるという選択を取っているのです。

そんな人に、そんな子に、
「その軟弱な性根をたたき直してやる!」
とでも言うつもりですか?という話です。

これって例えるなら、

  • 熱が39度以上ある人にフルマラソンを走らせる
  • 足の骨が折れている人をサッカーに出場させる
  • 大量出血している人にボクシングをやらせる

ようなものですよね。

明らかに異常じゃないですか?

死ねとでもいうおつもりか?

画像
「おまいう」の究極系

でも、心の問題になると、
これをやる人が増えてしまいます。

高熱フルマラソンを課してしまう人が
多いのです。

なぜなら、全ての問題は
『自己責任』だと考えるからです。

あらゆる問題を内面の問題に
帰着させてしまうから、
いつまでたっても何にも解決せず、
一生現状を維持しながら
ズルズル衰退していくのです。

『自己責任論』は強者の理屈です。

強い人間はさらに強く、生きやすくなります。

しかし、弱者はいつまでたっても救われません。

また、一度弱者に落ちてしまったら、
もう復帰不可能です。

だから無敵の人が増えるし、
人の足を引っ張ることを平気でやるし、
全てを諦めて積極的に弱者ポジションを
取ろうとする人だらけになるんです。

これって、【幸福】ですか?

【トンネル】概念が示す【自分】の変え方

さて、ここで【トンネル】概念に戻ってきます。

この【トンネル】概念は、自己責任論を超えて
自分を良い方向に変えていく新しい可能性を
導き出しているのです。

それは、

『自分を変えたいなら環境を変えろ!』

という事です。

穴を囲っている壁が
【トンネル】を形作るように。

自分の周りを囲っている【環境】こそが
【自分】の本質なのです。

であるならば、
逆に【環境】を変化させることで、
【自分】を良くすることも出来ますよね?

例えば、

  • 気になってる可愛いシャツを着る
  • 和食中心の食生活にしてみる
  • 郊外でも綺麗な家に引っ越す
  • 定期的に断捨離する
  • 定期的に実家に帰り親孝行する
  • 依存体質の友人とは上手く距離を取る
  • 人間関係が悪い会社は辞めてしまう
  • 副業を始めてみる
  • 社会人サークルを探してみる
  • 昔やってたピアノを再開する

などなど。

今の自分が望む良いものを取り入れ、
望まない悪いものを切る。

そうして、より良い理想の自分へ
近づいていくのです。

もちろん失敗もあるでしょう。

良かれと思って取り入れた習慣が
自分の心を疲弊させたり、
素敵だなと思った人が
自分のリソースを奪ってきたり、
生活するのに必要不可欠なものまで
切ってしまったり。

でも、こういったトライ&エラーを
続けることで、自分を形作るトンネルの壁は
綺麗になっていきます。

その先に、あなたが思い描く
理想の【自分】が待っているのです。

これこそが、

【自分】の変え方

であり、

【自分探し】

なのです!

『自分を変えたいなら環境を変えろ!』

という考え方は、
弱者に対する救済でもあります。

要は、

『あなたが悪い訳じゃないよ!』

という事です。

鬱病になる人が悪い訳じゃない。

いじめられる子に問題がある訳じゃない。

そんな環境はさっさと捨てて、
新しい環境に身を置く。

そうする事で気持ちが楽になったり、
挑戦意欲が湧くようになり、
最終的には鬱病や引きこもりが
治ったりするのです。

もちろん、ある程度時間はかかるでしょう。

しかし、心理的なハードルは
圧倒的に低いはずです。

  • ただお休みするだけ
  • 学校に行かないだけ
  • 職場に行かないだけ
  • ちゃんと寝るだけ
  • 栄養のあるものを食べるだけ
  • ベッドメイクするだけ
  • 服を着替えるだけ

無理なく出来ることから手を付けていけば、
自然と【トンネル】が綺麗になっていきます。

これは心の問題ではありません。

マインド強者になる必要はありません。

ただただ【環境】の整備に集中することで、
少しずつ、自然に、良い方向へ進んで行き、
理想の自分になる事が出来るのです。

終わりに

いかがだったでしょうか?

【トンネル】概念の理解と【自分】の変え方、
少しでも学びになれば幸いです。

どんな人でも、変わることは可能です。

マインド強者を目指す必要はありません。

服を変える、食事を変える、掃除する、etc

【環境】を変えることで、
【自分】が良い方向に変わっていきます。

一つ一つはとても簡単な事。

それらに取り組むだけで、
自分をどんどん良くする
事か出来るのです。

是非皆さんも、今の自分がいる環境に目を向け、
改善改良に取り組んでみてください。

以上です。

ここまで読んでいただいた皆様、
本当にありがとうございました!

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